【発達:ことばの育ち】これって発達障害?
療育につながっているお子さんの保護者の方にお話をうかがうときは
赤ちゃんのときからの様子をおしえていただきます。
すると、「言葉が遅かった」とおっしゃることが多いです。
特に男の子。
ただ、
今お子さんに関わっていても言葉に関しては気になることがほぼない。
もちろん、これまでの療育が今の姿につながっている面もあるのでしょうが、
私が感じるのは
「育ちそびれ」ということ。
「言葉」は、
図鑑や物のイラストばかりの載った絵本を見て
その名前が言えるようになったら「育った」
と言えるのではないです。
テレビやDVDも一方的に流れるだけで、
その子に合った返事や語りかけをしてくれるわけではないので
やっぱり「言葉を育てる」ことはできません。
言葉が育つのに大切なのは、ひととの「やり取り」です。
外に出かけて気持ちいい風がぴゅーっと顔に当たる。
「あ~風が気持ちいいね~」と大人が語りかける。
近所の犬に出くわし、ワンワン!と吠えられる。
子どもは思わず泣く。
「あ~びっくりしたね~」と話しかける。
「あ、こんなとこに花が咲いてるよ。キレイだね~」
一緒に同じものを見る。
(第三者の共有っていいます)
…こんな心地いいやり取りが、言葉を育てます。
言葉の前に、気持ちのやり取りをしてるんですね。
子どもは「目」で訴えてきます。
その気持ちを大人がくみ取って言葉にしていくと
「こころ」が育ち、そこに「言葉」がともなってきます。
先の図鑑や絵本、テレビやDVDの一方的な感じでは、
内面が育たないんです。
もちろん、絵本を読んでもらいながら「心地いい」やり取りがあると
子どものこころは栄養をたくさんもらえますね。
「言葉が遅かった」と療育につながったお子さんを見ていると、
赤ちゃんのときからのこういったおかあさんや身近な大人とのやり取りが
とても少なかったんじゃないかなーと想像するケースが多いです。
おかあさんが働いていない場合だと、
幼稚園へ行くまでおかあさんとの世界になることが多いので
できるだけ集団に入れる場を持ったり、
保育園の園庭開放に出かけていくなど
子どももおかあさんも意識して世界を広げていくようにするといいなぁと思います。
☆子どもの個性・特性に親の個性・特性が掛け合わさると、
子どもの特性がより強化されることがある
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